金曜日。会社が終わって銀座に向かう。ふらふらと歌舞伎座やマガジンハウスのオフィスを横目に見ながら「銀座吉水」へ。マンションや雑居ビルに囲まれた一角にその宿はあった。コンクリートのビルの1階に銀座の街並はちょっと違和感を覚えるその玄関がお目見え。ガラガラと戸を開けてみる。ちょっと戸が重かった。ちょっとした広間になっている1階の奥に小さな机があった。とても静か。宿のスタッフに出迎ええられ、チェックインの手続きをする。部屋には電話がないので、フロントへの連絡は1階まで自分で下りるか、携帯電話で呼び出すことになる。あえてアメニティグッズは用意されていない。ハブラシやドライヤーはフロントに申し出れば提供される。手続きを済ませると4階の部屋に案内させる。部屋に入ると畳の香りが心地よい。洗面所とトイレは隣の部屋と共同。洗面所の手水鉢は信楽焼きの特注だそうだ。事前の予約してあった夕食は部屋食だった。ビールを頼んで食べはじめる。3,000円のオーガニック料理。ゴーヤの味噌づけ、高野豆腐、コンニャクのしそ和え、とうがんとネギボールにしいたけあんかけ、冷奴、ピーマンの詰めもの焼き、ピリ辛そば、ぶりの香草焼き、ご飯、野菜のスープ、おしんこ。オーガニック料理だから、味は薄味で物足りないかなと思っていたが結構いける。料理を持ってきてくれるタイミングもいい。温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちに。少しいい気分になってきたところで、最上階の9階にあるお風呂へ。風呂は二つあり内側から鍵をかける家族風呂形式。洗い場は2人分ある。窓からは銀座のネオンが見える。こんな場所でお風呂に入ってるのが不思議な気分だ。ホテルとの違いのひとつに、大きなお風呂がある。ビジネスユースで泊まったら、このお風呂で十分疲れがとれそうだ。お風呂からあがって、時間はまだ9時前。夜の銀座を徘徊するつもりだったけど、布団でちょっと横になったらぐっすり眠ってしまい、起きたら12時になった。浴衣に着替えて朝までぐっすり寝てしまいました。朝起きてすぐ、9階のお風呂に入って気分爽快。朝食は2階の食堂。僕の他に2人(男1人女1人)のお客さんがいた。それぞれ1人で宿泊しているようでした。ひじきや和え物、漬物のシンプルな朝食。朝食も、添加物、防腐剤、化学調味料を一切使わない自然食。温泉に行ってもそうだけど、必ずご飯をおかわりしちゃいますね(^_^;)旅館の朝ご飯ってなんて美味しいんでしょう。朝食後は、コーヒーを飲みながら新聞を読んでゆっくり過ごす。チェックアウトして銀座の街を歩くと、またいつもの日常に戻った感じがする。日本の文化を大切にし、日本人が本来持ち続けてきた生活様式を身近に感じられる空間を提供したいとの思いから、この旅館を設計・建築されたそうだ。こういう旅館がもっと増えていいと思う。京都の「吉水」にも泊まったことがある。こちらはまたいつか。
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